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当ブログでは、「あの映画(小説)、一度観たんだけど、どういう話だったかが思い出せない・・・」とお困りの方のために、映画(小説)のストーリーを完全に網羅したデータベースを公開しております。詳しくは、カテゴリ内の「映画(小説)ネタバレstory紹介」をご参照ください。なお、完全ネタバレとなっていますので、未見の方はくれぐれもご注意ください。
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> 『SAYURI』 ~「なんで英語!?」は禁句です~
e0038935_0204629.jpg満足度 ★★★★★★☆☆☆☆ (6点)

『SAYURI』(2005、米)
    監督 ロブ・マーシャル
    出演 チャン・ツィイー  渡辺謙

9歳のときに置屋へ売られた千代は、姉とも離れ離れになり、たったひとりで芸者としての道を歩みはじめる。彼女の唯一の願いは、かつて自分を慰めてくれた紳士「会長さん」と再会すること。15歳になった千代は、一流の芸者・豆葉の妹分となり、彼女のもとで修行を開始。そんなある日、豆葉の紹介で会長さんと再会を果たすが・・・。

「なんで英語やねん?」
この疑問を、自分の中で消化できるかどうか。
日本人である僕たちがこのハリウッド映画を楽しめるかどうか、全てはこの点にかかっていると思う。

舞台は日本。キャラクターはみな日本人。当然、言語が英語である必然性は全くない。でも、交わされる言葉はオール英語。ときどきいろんなキャラクターが唐突に発する日本語は、なぜかカタコト。「なんで英語やねん?」この映画は、そのことに対して変な言い訳的な逃げ道はいっさい用意しない。「なんで英語かって?だって、ハリウッド映画なんだもん!」ある意味、潔いとも言えるけども(笑)。でも、ここで引っかかっちゃって抜け出せなかった人にとっては、たぶんこの映画はB級映画か、もしくはただのコメディになりさがってしまったかもしれない。

でもこれって、ハリウッド映画では珍しいことではない。例えば、ヨーロッパが舞台の映画で、現地の人たちがみんな当たり前のように英語のみを話す、そういう場面はよく目にする。でも、日本人の僕たちにとって、欧米人が細かくどういう言語を話しているのかということはあまり馴染みがないし、正直に言うとドイツ人とルーマニア人の顔の違いなんて区別がつかない。だから、ヨーロッパ系の主人公が英語で2時間押し切ったとしても、さほど違和感は感じない。

でも、この『SAYURI』は、舞台が日本だからね。日本人である僕たちは、この映画を観た全ての国の人たちの中で、最もそのことに対する違和感をおぼえざるを得ない。そもそも、チャン・ツィイーとかコン・リーなんかが、ときどき”なんちゃってジャパニーズ”を喋ったりするのが、気になって仕方がないのだ(この感覚は、今回に限っては日本人だけの特権ですね)。

でも、それを言ってたら、先へは進めない。そこはわりきって、いかにこの”米国人が作った日本映画”を楽しめるかどうか。せっかく1300円払うんだもん、細かいツッコミは我慢、我慢。

じゃあ、1本の映画として、この作品はどうだったか。なかなか面白い。何がって、やっぱり、”外国人が撮った日本の風景”だよね。『ロスト・イン・トランスレーション』のときも思ったけど、日本人が撮る絵とは、やっぱりちょっと雰囲気が違う。

この『SAYURI』に関しては、かなり監督の中で確固たる映像のイメージが最初から出来ていたんじゃないかと思う。着物、日本舞踊、お茶、温泉。ひとつひとつの描写が、すごく繊細で、そして美しいのだ。海外の人から見ると”日本らしさ”ってこういうことなのかなって、普段生活していても思い至らないようなことを、映画を観ながら考えたりした。

ストーリーもまずまず。決して派手さはないけれど、エピソードを丁寧に積み重ねることで、観客を飽きさせない。サユリの幼少期のエピソードを丁寧にじっくり描いていた点にも好感がもてた。普通、この手の映画って、開始5分とか10分ぐらいで主人公が成人になっちゃうものなんだけれど。序章がしっかりしていたぶん、中盤のストーリーに厚みが出たと思う。ずっと描かれる初桃とサユリのやりあいなんか、単純に面白かったしね。そして、映像、音楽とのハーモニーもとても素晴らしい。

ただ、どうなんだろう。もうちょっと話を整理できたんじゃないかな、っていう気は個人的にはしたけれど。サユリと会長の異質なラブストーリー、サユリと初桃の歪んだライバル関係、サユリと豆葉のユニークな師弟関係、時代に翻弄されたサユリの一代記。いろんなことを同時並行で描いていて、でも結局何が言いたい映画だったのかということは、もうひとつピンとこなかった。まぁ、テーマを絞るほどの大した話でもないから、あえていろんな要素をとりいれることで、映画に厚みをもたらそうという狙いもあったんだろうけど。それにしても、もう少しクリアにできなかったかなぁ。特に、後半の展開はどうもピンとこなかった。

俳優陣は健闘。アジアのオールスターキャストとしての意地を、十分にハリウッドに示してくれたと思う。チャン・ツィイー、コン・リー、ミシェル・ヨー。3人とも、日本人を英語で演じるという二重の難しさがあったと思うが、それぞれがすごく存在感を見せていた。特に、ミシェル・ヨーの貫禄が、個人的には強く印象に残った。

日本勢も頑張った。でも、やっぱり日本人の目から観ると、「この役を日本語で演じさせてあげたかったなぁ」って思っちゃうんだよね。特に、役所広司は、普段の良さの半分も出ていなかったと思う。まず英語っていう苦労が最初にあるぶん、セリフの言い方とか役作りに、全エネルギーを注げないっていう難しさがあったんだろうな、って。それを考えると、渡辺謙は、やっぱりハリウッド慣れしている強みがあるぶん、さすがの貫禄を放っていた。あと、桃井かおりも最高。英語の発音として、欧米の人にはどう聞こえるんだろうっていういらぬ心配は抱かせたものの、英語を通してもいつもの”桃井節”が健在だったのは素晴らしかった。

それにしても、日本が舞台の映画なのに、主演が日本人女優じゃないっていうのは悔しい!というか、日本映画界として、恥ずかしいって思わなくちゃダメでしょ。サッカーだって野球だって国際化の時代。俳優さんも、もっと世界に飛び出さなくちゃ。世界を股にかける国際派女優、そろそろ出てきてもいいんじゃないかなー。チャン・ツィイーに負けるな!でも、カワイイけどね(笑)
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by inotti-department | 2006-01-09 01:18 | cinema
映画・小説・音楽との感動の出会いを、ネタバレも交えつつ、あれこれ綴っていきます。モットーは「けなすより褒めよう」。また、ストーリーをバッチリ復習できる「ネタバレstory紹介」も公開しています。
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