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当ブログでは、「あの映画(小説)、一度観たんだけど、どういう話だったかが思い出せない・・・」とお困りの方のために、映画(小説)のストーリーを完全に網羅したデータベースを公開しております。詳しくは、カテゴリ内の「映画(小説)ネタバレstory紹介」をご参照ください。なお、完全ネタバレとなっていますので、未見の方はくれぐれもご注意ください。
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カテゴリ:映画ネタバレstory<サ・タ>( 10 )
<サ>
※完全ネタバレでstoryを紹介しております。未見の方はご注意ください。
・サンキュー・スモーキング(2006、米) ★★★★★★★☆☆☆(7点)
   監督 ジェイソン・ライトマン
   出演 アーロン・エッカート マリア・ベロ
<story>タバコ研究アカデミーのスポークスマンを務めるニックは、その話術の巧みさから「情報操作の王」と呼ばれている。ニックの仕事は、タバコを有害な存在として世の中から抹殺しようとしている面々を議論で打ち負かし、タバコ業界の利益を確保すること。タバコの有害性を力説するフィニスター議員は、ニックの存在を苦々しく思っているが、テレビの討論番組ではいつも議論負けしてしまう。ニックは、仕事の性質上世間から嫌われており、そんな夫に愛想を尽かす形で妻とは別居状態。ただ、ひとり息子のジョーイは、話術で人生を切り開いていく父親を密かに尊敬していた。そんな中、タバコのパッケージにドクロマークを載せようとする法案が議会に提出され、公聴会が開かれることに。この苦しい流れを打ち破るため、ハリウッド映画の中で主人公にタバコを吸わせてイメージアップを図ろうという策をニックは提案。これが採用され、映画プロデューサーの説得にも成功し、企画が動き始める。その頃、ニックは自分を取材に来た女性新聞記者のヘザーと肉体関係を持つようになっていた。公私ともに絶好調のニックだが、出演したテレビ番組の中で謎の男から脅迫電話を受けてしまう。そしてその数日後、ニックは誘拐され、二度と大好きなタバコを吸えない身体にされてしまう。しかし、世間はそんなニックに同情。フィニスター議員は苦境に追い込まれる。ところが、そんな中突然、ヘザーが書いたニックに関する新聞記事が掲載される。そこには、ニックがこっそり明かしたオフレコのネタが全て赤裸々に書かれていた。ニックは世間の総スカンを食い、映画の企画も頓挫。さらにアカデミーからも追放され、仕事を失ってしまう。消沈するニックだが、自分を尊敬してくれる息子のためにもう一度立ち上がる決意を固め、ドクロマーク法案に関する公聴会に乗り込む。「タバコが有害というなら、コレステロール満載のチーズはどうなんだ?」など、いつも通りの弁舌を披露するニック。さらに、息子ジョーイの将来の喫煙に関しては、「大切なのは教育。最後に決めるのは彼」と堂々と発言し、フィニスターは何も言い返すことが出来ず会は終了する。会場から出てきたニックを、アカデミーのボスは満面の笑みで迎え入れる。しかし、ニックはスッパリと誘いを断る。ニックはもともとこの仕事をビジネスと割り切っており、業界の未来が苦しいことを重々承知していたのだ。そして数ヵ月後、タバコ業界はついに被害者との和解に応じ、アカデミーは解散する。ニックが新たに始めた仕事は、発ガン性を疑われる携帯電話業界の弁護。今日も言葉で人生を切り開こうとする父親を、ジョーイは羨望のまなざしで見つめるのだった。
<ひとことreview> アメリカ社会をクールに皮肉るブラック・コメディ。テンポよい語り口とシャープな物語展開で、存分に楽しませてくれる。タバコの有害性を疑わない人はいないにも関わらず、この映画を観ているとなんとなくニックを応援したくなってしまうのが不思議だ。タバコにまつわる業界モノとしても面白いが、僕はそれ以上に「お仕事モノ」として楽しませてもらった。世間からどんなに疎まれようが、自分の能力を信じてその世界の中で戦っている人間の姿は、やっぱりカッコイイ。
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by inotti-department | 2006-02-21 12:36 | 映画ネタバレstory<サ・タ>
<シ>
・四月の雪(2005、韓)  ★★★★★★☆☆☆☆(6点)
     監督 ホ・ジノ
     出演 ペ・ヨンジュン  ソン・イェジン
<story> 照明ディレクター・インスの妻スジンが、交通事故で病院に運ばれた。駆けつけたインスは、事故に遭ったスジンが乗っていた車には別の男が同乗していたことを知り、ショックを受ける。同乗者は、ギョンホという男。病院には、ギョンホの妻ソヨンも駆けつけていた。インスとソヨンは、事故の被害者家族のところへ一緒に謝りに行くなどしているうちに、同じ立場であるという親近感もあり、次第に心を通わせていく。2人の関係はさらに深まっていき、ついに肉体関係を結んでしまう。そんな中、スジンが意識を取り戻す。病院の医師から、インスとスジンがソウルの大きな病院に移ることになったと聞かされたソヨンは、ショックを受ける。しかし、インスはソヨンのことが忘れられず、再び2人は結ばれる。インスと抱き合ったあと病院へ向かったソヨンは、医師からギョンホの死を知らされる。ソヨンは、インスの前から姿を消す。一方、インスは、ギョンホの死をスジンに告げる。号泣するスジンを置いて、インスは病室をあとにする。ソヨンは荷物をもって列車に乗ろうとするが、できずにホテルへ戻る。そこでインスの姿を目にし、涙を流す。一方、インスもまた、ソヨンのいなくなったホテルで、号泣する。もとの生活に戻り、仕事を再開するインス。すると、現場に雪が舞い降る。それは、かつてインスがソヨンに見たいと言っていた、春に降る季節外れの雪だった。雪を見て、互いのことを想いあうソヨンとインス。インスは車にソヨンを乗せ、どこに行くともない旅路へと出発するのだった。
<ひとことreview> ヨン様主演で話題になった韓国映画。とかくヨン様ばかりが注目されがちだが、それはさておきなかなかの良作である。ダブル不倫という、ともすると昼メロのようなドロドロの展開になってしまいそうな素材だが、ホ・ジノ監督はそれを避け、2人の心理の揺れを丁寧に丁寧に拾い上げていく。感情を抑制し、説明的な描写を排除した演出が非常に効果的だ。ヨン様も、持ち前の微笑みを封印して、巧みな”泣きの芝居”で好演している。途中まで、2人の関係が”恋愛”と呼べるのものなのかという疑問が抜けなかったが、最後まで相手を想いあう2人の強い”愛”に、最後は納得した。誰にも理解されなくとも、それもまた確かに、ひとつの”愛”の形なのだ、と。

・疾走(2005、日)  ★★★★★☆☆☆☆☆(5点)
  監督 SABU
  出演 手越祐也  韓英恵  中谷美紀  豊川悦司
<story> とある街。”浜”と呼ばれる場所で暮らす人々にとって、かつて海だった”沖”と呼ばれる場所は、蔑視の対象だった。”浜”で暮らすシュウジは、ある日”沖”でヤクザの鬼ケンと出会い、親切にされる。しかし数日後、鬼ケンは死体で発見される。数年後。中学生になったシュウジは、クラスメイトで思いを寄せるエリの影響もあり、”沖”の教会に通うようになる。そこの神父とも親しくなるが、カンニングで停学になり精神を乱しはじめていた兄のシュウイチによると、神父には殺人の前科があるらしい。シュウイチが神父を狂ったように問い詰めると、神父は、自分の弟が恋人一家を皆殺しにして死刑目前だという事実を告白する。その後、”沖”で連続放火事件が起こる。犯人として捕まったのは、シュウイチ。そのことでシュウジはイジメに遭い、さらに両親もいなくなってしまう。同じ頃、事故に遭って歩けなくなったエリが、東京へ引越してしまう。エリが神父に宛てた手紙には、両親が心中し、さらに引き取られた叔父からレイプされた辛いエリの過去が綴られていた。神父は、シュウジを監獄の弟に会わせる。しかし、弟は「オマエはオレと同じだ」と言い放ち、シュウジはショックを受ける。街でばったり鬼ケンの彼女アカネに会ったシュウジは、アカネとセックスする。しかし、それをアカネの恋人であるヤクザの新田に見つかり、ボコボコにされる。シュウジは、アカネと力をあわせて新田を殺す。現場から逃げたシュウジは、エリのもとへ。壁に「私を殺して」と書いたエリに対し、シュウジは「誰か一緒に生きて」と記す。道で会ったエリの叔父を、シュウジは包丁で刺す。2人は逃げるが、ついに警察に囲まれてしまう。発砲されるシュウジ。そのとき、シュウジの携帯が鳴る。壁にメッセージとともに残した電話番号を観て、どこかの少女が掛けてきたのだった。シュウジは死ぬが、アカネは彼の子を出産する。そしてエリは、松葉杖を外し、神父の待つ教会へと歩いてくるのだった。
<ひとことreview> 暗い。どうしようもなく暗い。世の中の”どうにもならない部分”を見つめる視線は、たしかにリアルでシャープだが、一方で映画としてのまとまりには欠け、さほどのインパクトもなかった。ただ、ラストはなかなか。何も解決されてないのに、それでも未来に微かな希望を感じさせ、好感がもてた。良くも悪くも、好き嫌いは分かれる映画。個人的には、SABU監督にはもっとエンタテインメント性を追及してほしいな、と思う。

・SHINOBI(2005,日)  ★★★☆☆☆☆☆☆☆(3点)
     監督 下山天
     出演 仲間由起恵  オダギリジョー  黒谷友香  椎名桔平
<story> 1614年。長く続いた戦乱の世は終わり、平和な日々が訪れた。そんな中、ぽつりと残された2つの里、伊賀と甲賀。そこでは、妖しい力を持ち、戦うことしか生きる術をもたない”忍”たちが、ひっそりと暮らしていた。伊賀と甲賀は、互いにライバル関係にあり、長年に憎しみあっていた。一方、徳川家康は、強い力を持つ彼らの存在に、危機感をおぼえていた。そんな中、伊賀の朧と甲賀の弦之介は、互いの素性も知らぬまま、許されぬ恋に落ちる。そんな2人に、家康より残酷な指令が下る。それは、伊賀と甲賀の代表5人ずつが戦い、生き残った者が次期将軍を決するというもの。ともに里を背負う立場である2人は、激しく混乱する。弦之介は、その指令の真意を疑い、家康に会いに駿府へと向かう。甲賀の4人は弦之介に同行し、伊賀の5人は彼らを追う。弦之介は戦おうとはしないが、他のメンバーは激しい戦闘を繰り広げ、次々に命を落としていく。朧も最初は戦いに積極的ではなかったが、妹のようにかわいがっていた蛍火が殺されたことに怒り、甲賀勢に戦いを仕掛ける。残るは、互いに2人ずつ。伊賀の天膳は、弦之介を呼び出し、ことの真相を告げる。家康の狙いは、伊賀と甲賀の里に総攻撃を仕掛け、生き残った”忍”を掃討することなのだ、と。甲賀の陽炎と天膳が刺し違え、いよいよ残るは朧と弦之介のみ。弦之介は、わざと朧に殺され、彼女に”忍”の未来を託す。朧は、駿府へ上り、家康と謁見する。伊賀と甲賀への攻撃を指示しつづける家康に、朧は、忍術の源である自分の両目を潰し、攻撃をやめるように願い出る。彼女の覚悟に心動かされた家康は、攻撃の中止を決める。こうして、”忍”たちは、その後も数百年にわたって生き続けたのだった。
<ひとことreview> 良くも悪くも、”形”からはいった映画。そのため、映像やキャストにはこだわりが感じられてそれなりの魅力があるのだが、そこにストーリーが全くついてこない。「こういう映像を撮りたい」という意欲は伝わるのだが、「こういうことを伝えたい」というテーマや哲学が少しも見えてこないのだ。キャラクターの使い方も中途半端だし、主役2人の愛情の深さも全く描けていないから、話に説得力がない。悲劇性も出ない。なんとなく戦って、それで終わってしまったという印象だ。映像は、チャン・イーモウの『HERO』をかなり意識したな、という印象。パクリといってしまえばそれまでだが、スタイリッシュな活劇を描こうとした意欲は、大いに評価しても良いと思う。そういう日本映画は、もっとあっていい。ただ、問題は、中身がないこと。それが全てだ。

・シュガー&スパイス~風味絶佳~(2006、日)  ★★★★★★☆☆☆☆(6点)
   監督 中江 功
   出演 柳楽優弥 沢尻エリカ 夏木マリ
<story> 高校を卒業した志郎は、大学へ行く気にもならず、とりあえずガソリンスタンドで働きはじめる。両親は反対するが、自分のことを”グランマ”と呼ばせるアメリカかぶれの祖母は、志郎の決断を応援する。そのガソリンスタンドに、女子大生の乃里子が新たなバイトとして加わる。志郎は、乃里子に次第に惹かれはじめ、初めての恋心を実感する。一方、乃里子は矢野という彼氏と別れたばかりで、志郎の純粋な優しさに居心地の良さを感じる。彼女を家まで送ったりしながら、2人は次第に打ち解け始める。そして、乃里子が何気なく言った「好き」という言葉に、志郎は心を躍らせる。ある日、乃里子が矢野から渡されていた合鍵を返しに行くことになり、志郎も一緒について行く。しかし、乃里子と矢野が話しはじめたのを見ると、志郎は先に帰ってしまう。自分を置いていった志郎を激しく責める乃里子。そんな彼女に志郎は自分の想いをぶつけ、2人は結ばれる。それから、2人は毎日を一緒に過ごすようになる。乃里子は、「志郎くんが19歳になったら、一緒に暮らそう」と約束する。今まで経験したことのない幸せを感じる志郎。ししかしある日、乃里子を喜ばせようと彼女のずっと欲しがっていた指輪を購入したその帰り、志郎は自分の部屋を出て行く矢野の姿を発見する。矢野は乃里子に復縁を申し出ていたのだ。動揺する乃里子と、そのことに触れたくても触れられない志郎。2人の間に、微妙な空気が漂い始める。ある日志郎は、乃里子が試験に集中するためという理由でガソリンスタンドのアルバイトを一時休むことを申し出たことを知りショックを受ける。しかし、志郎はそれを隠して、クリスマスイブにグランマのバーでパーティをやるから来てほしいと招待状を渡す。そして、2人は顔を合わさない日々が続き、ついにイブの夜に。バーでずっと乃里子を待つ志郎。しかし、とうとう乃里子は姿を現さない。荒れる志郎を、グランマは優しく包み込むのだった。翌日、志郎がバイト先へ行くと、数分前に乃里子が現れ、バイトを辞めることになったという。志郎がロッカーを開けると、乃里子からの手紙が。そこには、「ごめんね」という言葉と「ありがとう」という言葉が書かれていた。志郎は自転車で乃里子を追いかけるが、乃里子は矢野の車に乗り、遠ざかって行ってしまう。泣き崩れる志郎は、初めて味わう失恋の苦味を噛み締め、来るべき次の恋へ向けて再び前を向くのだった。
<ひとことreview> シンプルかつ王道の青春ラブストーリー。柳楽くん&沢尻エリカという旬のフレッシュなキャスティングが魅力的だ。柳楽の初々しい純粋さを百戦錬磨の沢尻が翻弄するという設定もピッタリの組み合わせ。大きな驚き・大きな感動こそないが、丁寧に若者の恋愛を描いていて好感がもてる。このぐらいの年代の恋愛って、たいてい女の子が一枚上手なもんなんだよね。自転車の志郎がどんなに頑張っても、車の矢野には追いつけないという描き分けが実に象徴的で上手い。周りが見えなくなるほど自分の全てをぶつける初めての大恋愛。共感をおぼえる男性は多いのでは?

・ジョゼと虎と魚たち(2003、日)  ★★★★★★★☆☆☆(7点)
     監督 犬童一心
     出演 妻夫木聡  池脇千鶴  上野樹里
<story> ジョゼとの出会い。それは、バイト先の雀荘からの帰り道。坂から落ちてきた乳母車を覗くと、中にジョゼがいたのだ。乳母車をひく老婆の家で、恒夫は朝食をごちそうになる。ジョゼは老婆の孫で、半身不随で歩けないのだという。恒夫は、ジョゼの家に通うようになる。一方、恒夫は大学の同級生・香苗に想いを寄せていた。2人は次第に親しくなり、付き合うことに。一方、恒夫の勧めで、ジョゼの家をリフォームすることに。そこに現れた香苗。彼女は福祉関係の仕事への就職を希望しており、バリアフリーに興味があって見学に来たのだ。恒夫と親しげな香苗にジョゼは嫉妬し、「もう来るな!」と恒夫を拒絶する。数ヵ月後。恒夫は、ジョゼの祖母が死んだという噂を聞きつけ、久しぶりにジョゼの家へ。頑なな態度をとるジョゼ。しかし、帰ろうとする恒夫を、ジョゼは泣いて引き止める。2人は、そこで結ばれる。動物園でデートし、念願の虎を見るジョゼ。幸せなジョゼのもとに、香苗がやって来る。2人は、ビンタを張り合う。1年後。恒夫とジョゼの交際は続いていた。恒夫の親に彼女を紹介することも兼ね、旅行をすることに。そんなある日、恒夫は香苗と再会する。香苗は、街頭でタバコ配りをしていた。恒夫と別れてから、恋も仕事もどうでもよくなったという香苗を、恒夫は優しく慰める。恒夫は、ジョゼと車で旅に出る。しかし、親に紹介する気持ちは、恒夫の中ではなくなっていた。ジョゼ念願の水族館は休み。代わりに、海へ行き、さらに魚が部屋じゅうに描かれたホテルへ。そこでジョゼは、別れへの不安を口にする。数ヵ月後。2人は別れる。恒夫がジョゼから逃げたのだ。ジョゼの家を出た恒夫を、迎え入れる香苗。恒夫は号泣する。そしてジョゼは、ひとりでたくましく買物へ出かけるのだった。
<ひとことreview> 障害者と健常者(言葉が適切かは別にして)の切ないラブストーリー。2人は丁寧に時間を積み重ねるが、それでも間に立ちはだかる高い壁を越えることはできない。物語の筋だけを追うと、恒夫の優柔不断で身勝手な行動ばかりが目につき、それに振り回される2人の女性はかわいそう、という印象を受けるかもしれない。が、実はその逆。映画がエンディングを迎えたとき、ジョゼと香苗はどちらもたくましさを増している。ジョゼはひとりで生きる強さを身につけ、香苗はさらにしたたかさを増し恒夫を取り戻す。一方、恒夫は、自分の弱さだけを思い知り、香苗の前で号泣する。2人の女優が輝きを放っていて、それぞれがとても魅力的。そして忘れてならないのは、それを引き出したのが妻夫木だということ。妻夫木聡という俳優は、彼自身にはさほどの個性は感じられないが、そのナチュラルな透明感で共演者を引き立たせる力をもっている。3人のハーモニーがとても心地よい良作。

・シン・シティ(2005、米)  ★★★★★★★☆☆☆(7点)
     監督 ロバート・ロドリゲス  フランク・ミラー
     出演 ブルース・ウィリス  クライヴ・オーウェン
<story> 犯罪と裏切りがはびこる街、”シン・シティ”。その夜も、”謎の男”が金髪の美女を抱いたあと、その命を奪った。”罪の街”と呼ばれるこの街で、愛する者を守るため、3人の男が立ち上がる。①ハーティガン警部は、誘拐された11歳の少女ナンシーを助けるため、犯人を追いかける。犯人は、街を牛耳るローク上院議員の息子(ジュニア)。ハーティガンはジュニアを仕留めるが、ハーティガンの相棒ボブの裏切りにあい、警察に捕えられてしまう。②前科者のマーヴは、傷だらけの顔のせいで、女に愛されたことがない。そんな彼に愛を教えてくれたのは、高級娼婦のゴールディ。しかし、マーヴが寝ている間に、彼女は彼の隣で殺されてしまう。ゴールディの仇討ちを誓うマーヴは、犯人を追う。たどり着いたのは、ケビンという青年。さらにその背後には、ローク上院議員の弟”ローク枢機卿”の存在があることを知る。マーヴはケビンを倒しロークに迫るが、そこにやって来た警察によって捕まってしまう。マーヴは、死刑を執行される。③ドワイトは、恋人シェリーを殴ったジャッキー・ボーイの暴走を止めるため、彼を追う。ジャッキーが向かったのは、女たちが支配する街”オールド・タウン”。そこでは、警官たちに楽しみを提供するかわりに、女たちに自治権が与えられていた。ドワイトは、オールド・タウンを仕切る元恋人ゲイルの協力もあり、ジャッキーを殺す。しかし、ジャッキーの死体から出てきたのは、彼の警官バッヂ。女たちは慌てる。オールド・タウンの秩序は、警官がどんなに羽目を外しても、決して彼らを殺さないというルールのもとで保たれていたからだ。ドワイトはジャッキーの死体を隠しに車を走らせるが、娼婦ベッキーの裏切りでゲイルがギャングに襲われてしまう。”オールド・タウン”に戻ったドワイトは、女たちと力を合わせて、ギャングたちを一掃する。④ハーティガンは、全ての罪を着せられて、長い獄中生活に入った。そんな彼の唯一の支えは、週に1度ナンシーから届く手紙。しかし、8年が経ったある日、パッタリと手紙が届かなくなる。刑務所を出たハーティガンは、ナンシーのもとへ。美しい大人になったナンシーとの再会を喜ぶハーティガンだが、ジュニアの魔の手が忍び寄る。ジュニアは瀕死の状態から回復し、以来ハーティガンへの復讐を計画していたのだ。ジュニアはナンシーを人質にとるが、ハーティガンはジュニアを倒し、ナンシーを救出する。ハーティガンはナンシーを先に家へ帰らせ、ローク上院議員との抗争にナンシーを巻き込まないために、自らの頭に銃を放つ。⑤ベッキーは、病院のエレベーターで、ある青年に声をかけられる。その男は、美女をつけ狙っては命を奪う、”謎の男”だった。
<ひとことreview> ”映画のような漫画のような映画”。原作はアメリカの人気コミック。その大ファンであるロドリゲス監督が、コマ割もほぼコミックのままに忠実に映像化したのが、この作品だ。監督として原作者のフランク・ミラーも一緒にクレジットされているのも、映画の世界観がほぼコミックのそれを踏襲したものであるからだろう。全編モノクロで描かれた映像が、最高にカッコイイ。モノクロの中で美女の紅いドレスだけが彩りを放つオープニングから、グイグイそのスタイリッシュな世界に引きずり込まれてしまう。豪華キャストも、全員が伸び伸びと各々のキャラクターを演じている。クールでオシャレでカッコイイ、新しいスタイルの映画の誕生だ。

・シンデレラマン(2005、米)   ★★★★★★★☆☆☆(7点)
     監督 ロン・ハワード
     出演 ラッセル・クロウ  レニー・ゼルウィガー
<story> 1930年代。世界チャンピオン目前までいった元スターボクサーのジミー・ブラドックは、日々の食事にも苦労する貧しい毎日を過ごしていた。アメリカを襲った大恐慌。さらに、故障が原因で冴えない試合を続けたことを理由に、ライセンスも剥奪されてしまう。いよいよ追い込まれたジミーに追い討ちをかけるように、妻のメイが3人の子供たちの身を案じて、彼らをよその家に出そうとする。家族を守ることを誓うジミーは、プライドを捨てて、ボクシング協会にカンパを募りにいく。そんなジミーのもとを、かつてのマネジャーであるジョーが訪ねてくる。彼がもちかけたのは、一夜限りの試合。手当てを得るために出場した試合で、ジミーは見事勝利。ライセンスを取り戻し、さらに連勝を伸ばすジミーに、苦しい生活を強いられている庶民は熱い声援をおくる。いよいよ次は、タイトルマッチ。しかし、王者は、過去2回リングで対戦相手を殺している超強敵。メイは止めるが、ジミーは戦う決意を固める。いよいよ当日。熱い応援に支えられ、ジミーは善戦。見事15ラウンドを戦いきり、判定勝ちをおさめるのだった。
<ひとことreview> きわめて”マジメ”な映画。奇をてらうことなく、気持ちがよいほどの直球勝負を見せてくれる。ストーリーに個性こそないが、グイグイとスクリーンに引き込む力強さは、なかなかのもの。大恐慌に苦しむ庶民の姿がしっかり描けていることが素晴らしい。それによって、ジミーの復活の感動度合いがさらに深まっている。もう少し後半のストーリーに”浮き沈み”が欲しかった感はあるが、実話である以上、それも仕方ないだろう。
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by inotti-department | 2006-02-21 12:34 | 映画ネタバレstory<サ・タ>
<ス>
・スターウォーズ エピソード3 シスの復讐(2005,米)  
                        ★★★★★★★★★☆(9点)
   監督 ジョージ・ルーカス
   出演 ユアン・マクレガー ナタリー・ポートマン ヘイデン・クリステンセン
<story> ドゥークー伯爵率いる分離主義者たちの反乱によって、共和国の内情は混乱の度を深めていた。そんな中、ドゥークーにより、元老院のパルパティーン議長が誘拐される事件が起こる。アナキンとオビ=ワンはドゥークーを倒し、議長を救出する。議長はアナキンへの信頼を深め、彼をマスターに推薦する。しかし、ヨーダら評議会の面々は、独裁色を強め、ジェダイにまで口を出してくる議長に不信感を抱きはじめる。一方、アナキンは、妻のパドメの妊娠の知らせに喜びながらも、彼女が死んでしまう悪夢を毎晩見て、悩みを深めていた。さらに、自分をマスターに昇格させず、そのうえ議長のスパイを命じるジェダイたちへの不信感を募らせる。そんなアナキンに、議長の魔の手が忍び寄る。「フォースの暗黒面を学べば、パドメを死から救える」「ジェダイは共和国を裏切ろうとしている」パルパティーンの正体は、シスの暗黒卿ダース・シディアスだったのだ。彼の誘惑に、アナキンは動揺する。そんな中、逃走を続けていた分離主義者一味のグリーバス将軍が発見され、オビ=ワンが彼を倒す。あとは議長を倒せば、内乱も終わる。マスター・ウィンドゥは、議長を仕留めに向かう。しかし、それをアナキンが阻止。ウィンドゥを殺したアナキンを、シディアスは迎え入れる。そして、アナキンに「ダース・ベイダー」の名前を与える。シディアスは、議会からの圧倒的な支持を集めて銀河帝国の誕生を宣言。”裏切り者ジェダイ”の一掃を命じ、それを受けアナキンはジェダイ修行中の子供たちを皆殺しにする。アナキンの裏切りを知ったオビは、パドメとともにアナキンのもとへ。説得を試みるパドメだが、アナキンは銀河系支配の野望を語り、聞く耳をもたない。失望したパドメは、彼を拒絶する。アナキンは、全てはオビのせいだと、彼への憎悪を深める。オビVSアナキン。オビの激しい攻撃にアナキンは瀕死の状態に陥るが、オビはとどめをささずにその場を去る。生きる力を失ったパドメだが、気力で双子を出産。子供たちをルークとレイアと名付け、この世を去る。ヨーダとオビは、いったん撤退し、反撃の時を待つことに。ルークとレイアは、帝国に見つからないように別々に育てられることになる。そして双子の父親であるアナキンは、瀕死の状態から救われ、ダース・ベイダーのマスクをかぶるのだった。
<ひとことreview> スターウォーズ6部作の完結編。シリーズ完結編にして、最高傑作。序盤からハイテンションな映像にグイグイ引き込まれ、後半の悲劇的な展開は最高にドラマチック。エピソード4の冒頭とピタリとつながる、ラストのタトゥイーンの太陽は鳥肌もの。あくまでも感動ドラマではなく冒険活劇としてのスタイルを貫いたルーカスの姿勢にも感服。大満足!
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by inotti-department | 2006-02-21 12:33 | 映画ネタバレstory<サ・タ>
<セ>

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by inotti-department | 2006-02-21 12:32 | 映画ネタバレstory<サ・タ>
<ソ>

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by inotti-department | 2006-02-21 12:32 | 映画ネタバレstory<サ・タ>
<タ>
・タッチ(2005、日)  ★★★★★★☆☆☆☆(6点)
     監督 犬童一心
     出演 長澤まさみ  斉藤祥太  斉藤慶太
<story> 双子の兄弟、上杉達也・和也と、お隣の浅倉南の3人は幼馴染。幼少の頃からいつも一緒だった3人の共通の夢は、甲子園へ行くこと。和也は、野球部のエースとして、夢に向かって一直線。南は、それを支えるマネジャー。一方、達也は、ボクシングをはじめる。和也が予選決勝進出を決めた日、達也はボクシングで敗戦。落ち込む達也に、南はキスをする。動揺する達也に、南は「達ちゃんだからキスしたんだよ」と告げる。南に想いを寄せる和也は、その会話を聞いてしまいショックを受ける。決勝前夜、和也は南に「キスして」と強引に迫るが、南は拒む。試合当日。和也が球場に現れない。和也は事故に遭い、帰らぬ人となってしまったのだ。時が流れ、達也は野球部のキャプテンから誘われ、野球部に入部。しかし、母は「和也のために生きることはない!」と強く反対する。反対を押し切って試合に出場する達也だが、登板した試合でメッタ打ちにあい、野球を諦める。南は激怒するが、達也は戻らない。南も、マネジャーを辞める。しかし、達也は友人の原田から喝をいれられ、復帰を決意。そして、決勝へ。奮闘する達也を応援するため、南は球場へ走る。母も、テレビで達也を応援。達也は、和也得意のスライダーでライバル新田を三振にとり、甲子園出場を決める。達也は「上杉達也は浅倉南を愛しています。世界中の誰よりも」と告白するのだった。
<ひとことreview> 国民的大人気マンガの、実写映画化。「なぜいまさら!?」との思いは見終えたいまも消えないが、出来は案外悪くない。キャラクターたちの絶妙な”間”が持ち味のあだち充テイストとは全く別物だが、一本の青春映画としては十分に魅力的だ。作品がもつ素材の面白さを、うまく活かしていると思う。”長澤版南ちゃん”は堂々たるもの。難しい挑戦を難なく乗り切り、女優としてさらにステップアップした。一方、斉藤兄弟はもうひとつか。特に、和也と達也それぞれの個性の違いがあまり明確でなかったのは残念だった。
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by inotti-department | 2006-02-21 12:31 | 映画ネタバレstory<サ・タ>
<チ>
・父親たちの星条旗(2006、米) ★★★★★★★★★☆(9点)
  監督 クリント・イーストウッド
  出演 ライアン・フィリップ アダム・ビーチ
<story> 小さな葬儀屋を営む男・ドク。病で倒れ、今まさに最期の時を迎えんとする彼こそは、1945年硫黄島の激戦を生き抜いた”英雄”のひとり。しかし、ドクは生涯、その戦いについて口を開こうとはしなかった。硫黄島で撮られた、1枚の写真。6人の兵士たちが1本の星条旗を山の頂上に立てているその写真は、アメリカ全土に知られ、ドクを一躍英雄にした。その写真の裏に秘められた真実に、ドクの息子が迫る・・・。1945年2月、その星条旗は硫黄島に立てられた。その姿を収めた写真に写された兵士は、マイク、フランクリン、ハンク、レイニー、アイラ、そしてドクの6人。その写真は、アメリカ国民に戦争の勝利を印象付けたが、実際には硫黄島での戦闘はその後35日間続き、結局生きて帰ったのはレイニー、アイラ、ドクの3人だけだった。3人を待っていたのは、彼らを英雄に祭り上げようとする政府の企みだった。戦争の長期化により、アメリカ政府の財政は破綻寸前。危機を脱するためには国債を大量に売るしかなく、そのために政府はドクら3人をキャンペーンに利用しようと企てたのだった。3人は、アメリカ全土をキャンペーンで回り、各地で熱狂的な歓迎を受ける。レイニーは、彼女とも結婚し、英雄視されもてはやされる毎日を満喫する。一方、インディアンのアイラは、戦争で失った友のことを忘れられず、英雄扱いされる異常な日々に違和感を感じ続ける。そしてドクは、時折硫黄島での悲惨な記憶に苛まれながらも、沈黙を守り静かにキャンペーンに参加しつづける。アイラには、ずっと納得できないことがあった。写真に載っている6人のうちの1人はハンクと伝えられているが、実はハンクではなくハーロンだったのだ。そんな中、ドクら3人と、死んだ3人の母親が顔を合わせるイベントが開催される。アイラは、尊敬するマイクの母親と抱き合ったまま、ただただ泣きつづける。そしてドクは、ハンクの母親から「ここに写っているのは本当に息子?」と尋ねられるが、真実を伏せ静かに頷く。あの写真には、実は隠されたもうひとつの真実があった。もともと、その写真が撮られる少し前に、既に旗は立てられていたのだ。しかし、そこに1人の政治家が現れ、「あの旗を記念に欲しい」とワガママを言い出したのだ。そこで、その旗は降ろされ、急遽もう1本の旗が立てられた。そのときに撮られたのが、ドクら6人の写ったあの写真だったのだ。アイラは、英雄扱いされる毎日を受け入れられず、酒でフラフラになりながらキャンペーンをこなしていくが、ついにクビを言い渡され、再び戦場に戻る。その後は、ドクとレイニーの2人でキャンペーンを回り、やがて終戦を迎えるのだった。戦争が終わると、世間は英雄の存在を次第に忘れ始める。レイニーは、キャンペーン中に多くの財界人から名刺をもらっていたが、誰にも相手をしてもらえず、ビルの清掃人としてその生涯を終える。アイラは、終戦の数年後、ヒッチハイクでハーロンの父親のもとを訪ね、写真についての真実を伝える。一方でハンクの母親にもマスコミ経由で真相が伝えられ、その後彼女は一切のセレモニーに呼ばれなくなってしまうのだった。アイラはその後、酒酔いで転倒し、人生に幕を下ろした。そしてドクは、戦争に関して一切口を開かないまま、今まさにその生涯を終えようとしていた。息子が唯一知っているのは、ドクが終戦の数年後に、ある女性のもとをこっそりと訪ねたこと。その女性は、ドクが共に硫黄島で戦ったイギーという兵士の母親だった。彼は、イギーを悲惨な形で死なせてしまったことが、ずっと忘れられずにいたのだった。死ぬ間際にも、彼はうわ言のようにイギーの名を繰り返し呼びつづけた。最期に、ドクは硫黄島の海岸で戦友たちと子供のようにはしゃいだ思い出についてのみ語り、息をひきとるのだった。
<ひとことreview> イーストウッド硫黄島2部作の”アメリカ編”。世間では、そしてアメリカでは”日本編”である『硫黄島からの手紙』のほうが称賛されているようだが、僕は断然こちらを推す。ミステリー的要素も兼ね備えたストーリーの面白さ、登場人物の心理に深く深く迫る圧倒的な心理描写、戦争をとりまく社会の矛盾をクールに捉える切れ味鋭い視点。どれをとっても素晴らしい、ハイクオリティな傑作だ。僕が特に唸ったのは、そのパーフェクトな構成力。戦闘シーンと戦後のキャンペーンと現代のインタビューの織り交ぜ方が、ものすごく巧みなのだ。写真の裏に秘められた真相を、映画の終盤でサラっと明かすクールな語り口も素晴らしい。ラストにながれるドクの息子のナレーション、「もし彼らを英雄と思うのならば、彼らのありのままを心に記憶しよう」に心の震えが止まらなかった。

・チャーリーとチョコレート工場(2005、米)   
                 ★★★★★★★★☆☆(8点)
     監督 ティム・バートン
     出演 ジョニー・デップ  フレディ・ハイモア
<story> 貧しくも温かい家庭に育った少年・チャーリー。そんな彼のもとに、ある日ビッグニュースが。世界一のチョコレート工場を経営するウィリー・ウォンカが、チョコレートの中に隠された”ゴールデン・チケット”をゲットした5人の子供を、工場に招待すると発表したのだ。誕生日プレゼントで両親からチョコをもらい、期待をもって開けるも、中はハズレ。ジョーおじいちゃんの小遣いで買ったチョコもハズレ。諦めかけるが、道端で拾ったお金で買ったチョコで、見事、チャーリーは最後のチケットを手に入れる。工場の見学を許された5人は、付き添いの家族とともに中へ。そこで待っていたのは、風変わりな工場主ウォンカと、中で働く謎の小人ウンパ・ルンパ。5人の中の1人だけに特別賞が与えられるとあって、チャーリー以外の4人は勝手な行動をとる。そんな4人にウォンカは次々にお仕置きし、最後にチャーリーだけが残される。ウォンカは、チャーリーを自分の後継者にしたいと申し出る。しかし、工場に住むと家族と離れ離れになってしまうため、チャーリーはそれを断る。それを機に、ウォンカの運気は下り坂。商品もあたらず、経営が苦しくなってしまう。ウォンカは、チャーリーの前に再び姿を現す。チャーリーは、ウォンカにも家族の素晴らしさを教えようと考える。ウォンカは、父親から厳しく育てられ、絶縁関係になって以来、”両親”という言葉すら発せなくなってしまったのだ。2人は、ウォンカの父親が経営する歯医者を訪れ、ウォンカは父親と和解する。ウォンカは、チャーリーと共同で工場の経営をすることに決め、チャーリーは家族みんなで幸せに、”甘~い”生活をつづけましたとさ。
<ひとことreview> 最高に笑えて、最高に楽しいファンタジー。ストーリーがどうこうというよりも、とにかくチョコレート工場の描写が素晴らしい。CGの正しい使い方の見本のような映画だ。ウンパ・ルンパの奇妙な動きは爆笑ものだし、ウォンカのキャラクターも実にユニークで魅力的。ジョニー・デップの見事な怪演は、アカデミー賞ものだ。”家族”をキーワードにしたメッセージは極めてシンプルだが、その切り口がブラック・ユーモアに溢れているあたりが、バートン作品の真骨頂。声高なメッセージよりも、よっぽど心に届いてくる。いっぱい笑えて、それでいて心温まる、愛すべき傑作ブラック・ファンタジーだ。
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by inotti-department | 2006-02-21 12:31 | 映画ネタバレstory<サ・タ>
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by inotti-department | 2006-02-21 12:30 | 映画ネタバレstory<サ・タ>
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・電車男(2005,日)  ★★★★★★☆☆☆☆(6点)
     監督 村上正典
     出演 山田孝之  中谷美紀  国仲涼子  佐々木蔵之介  
<story> 「アキバ系」のオタク青年のもとに、ある女性からティーカップが届く。その数日前に、彼女が電車で酔っ払いの男に絡まれていたのを、青年が救ったのだ。初めて届く女性からの贈り物に浮き足立った青年は、”電車男”の名前で2ちゃんねるにこのエピソードを書き込む。2ちゃんねるの住人たちは最初は本気にしないが、そのカップが高級ブランド”エルメス”のものだったことを知り、俄然色めき立つ。彼女を”エルメス”と名付け、お礼の電話をかけるように電車男にアドバイスする。食事の約束を取り付けることに成功した電車男に、住人たちは、食事の日までにカッコイイ男に変身するように命じる。美容院へいき、メガネをコンタクトに変え、オシャレな洋服を買う電車男。その甲斐あってか、初デートは成功に終わり、その後2人は仲を深めていく。交際はトントン拍子に進み、あとは告白あるのみ。しかし、勇気が出ない。さらに、エルメスと自分の吊り合わなさに自信を喪失し、ついには彼女を諦めようとする。しかし、そんな電車男に、2ちゃんねるの住人たちは熱いエールを送る。「がんばれ!おまえにはおれたちがついている」エルメスのもとへ走る電車男。一方、エルメスも、パソコンが買いたいという自分のために、電車男が手作りで作ってくれたパソコン選びのカタログ集を見て、彼の優しさを改めて感じていた。彼女が秋葉原へ向かったと知り、電車男も秋葉原へと走る。道中、コンタクトもおしゃれなシャツも落とし、ガンダムのTシャツにメガネの「アキバ系」姿でエルメスと向かい合う電車男。震えながら想いを告白する電車男を、エルメスは優しく抱き締め、受け入れる。そして、想いを貫いた電車男の姿に勇気をもらい、2ちゃんねるの住人たちもまたそれぞれの生活の中で、新しい世界へと踏み出していくのだった。
<ひとことreview> 大ベストセラーの映画化。電車男と2ちゃんねる住人たちの奇妙な友情の形がとてもユニーク。「おまえにはおれたちがついている」など、思わず感動させられるシーンも少なくない。ただ、デートシーンなど恋愛部分は、観ているこっちが恥ずかしくなるほど幼稚で陳腐。もう少し、友情部分をたくさん見たかった。電車男がメガネにガンダムTシャツの「アキバ姿」で告白するラストシーンは、映像ならではの感動があって素晴らしい。

・デスノート 前編(2006、日) ★★★★★★★★☆☆(8点)
   監督 金子修介
   出演 藤原竜也 松山ケンイチ
<story>ノートに相手の名前を書くだけで、その者を殺すことのできる「デスノート」。偶然そのノートを手に入れた大学生の夜神月は、犯罪のない世界を実現させるため、次々に凶悪犯罪者の名前をノートに記し、殺していく。世間は、一連の事件の首謀者を「キラ」と名付け、巷にはキラ崇拝者が溢れ出す。月は、恋人の詩織の前でキラを絶賛するが、詩織はキラのやり方は間違っていると批判する。ICPOは、一連の事件は何者かの仕業による連続殺人事件であると断定し、天才的な推理力を持つLを日本へ派遣する。事件捜査のリーダーで、月の父である総一郎は、姿を見せずに捜査を陰から操るLに対して不快感を募らせる。しかし、Lは独自の推理を展開し、事件の発生場所・時間の傾向から、キラは東京の大学生であると断定する。さらに、捜査の情報がキラに筒抜けであることから、キラは捜査関係者の身内である可能性が高いと推理する。こうして、月のもとにも、FBIの尾行がつくようになる。尾行している捜査官の名前が「レイ」であることを知った月は、さらにレイを脅して他の全潜入捜査官の名前も入手し、レイをはじめ捜査官全員をデスノートで殺す。キラの手強さを感じたLは、ついに姿を現し、総一郎らと協力して推理を改めて組み立てる。一方、レイの婚約者・ナオミは、復讐を誓って独自の捜査を開始し、レイが尾行を担当していた月こそキラであると確信する。その頃、Lもまた、捜査員全員の死亡時の映像を分析し、レイの死に方だけが異質であったことに気付き、容疑を月に絞り込む。しかし総一郎は、自分の息子がキラであるという推理にどうしても納得ができない。Lは、月の部屋に隠しカメラを設置し、1週間監視する。しかし、月に不穏な動きが見られないまま、事件は起こる。監視されていることに気付いた月は、ポテトチップスの袋の中に小型テレビを隠し、そこから犯罪者の名前を入手し、デスノートによって静かに犯行を成し遂げたのだった。一方、ナオミは詩織を誘拐し、月を呼び出す。月は、自分がキラであることを改めて否定するが、ナオミは聞く耳を持たず、詩織を撃ってしまう。自責の念にかられ、その後すぐに自殺するナオミ。悲しみに泣き叫ぶ月。この模様をカメラで見ていた総一郎は、月がキラ事件とは無関係であることを確信し、Lを責める。しかし、ナオミの死も、そして詩織の死までも、全ては月がデスノートに指示したものだった。周囲の同情を利用し、捜査陣の仲間に自分を加えるよう父親に願い出る月。総一郎は戸惑うが、Lは歓迎する。月の前に姿を現したLの片手には、ポテトチップスの袋が握られていた。Lは、月への疑いを、さらに強めていた。
<ひとことreview>少年ジャンプの超人気コミックの映画化。といっても、僕はその存在を全く知らなかったので、極めてフラットな状態で映画を楽しむことができた。いやぁ驚いた、まさかここまで面白いとは。まずはアイデアの勝利。「ノートに名前を書いて相手を殺す」というのは、ありそうでなかったスリリングなアイデアだ。月VSLの頭脳戦も、見応えタップリ。ノートの存在も推理の展開も「マンガ的」と片付けてしまえばそれまでだが、表面的には破綻が全くないため、物語の骨格がしっかりとしていて安定感がある。後編への期待の持たせ方としては、これ以上ない最高の形と言っていいだろう。
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by inotti-department | 2006-02-21 12:29 | 映画ネタバレstory<サ・タ>
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by inotti-department | 2006-02-21 12:28 | 映画ネタバレstory<サ・タ>
   
映画・小説・音楽との感動の出会いを、ネタバレも交えつつ、あれこれ綴っていきます。モットーは「けなすより褒めよう」。また、ストーリーをバッチリ復習できる「ネタバレstory紹介」も公開しています。
by inotti-department
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