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当ブログでは、「あの映画(小説)、一度観たんだけど、どういう話だったかが思い出せない・・・」とお困りの方のために、映画(小説)のストーリーを完全に網羅したデータベースを公開しております。詳しくは、カテゴリ内の「映画(小説)ネタバレstory紹介」をご参照ください。なお、完全ネタバレとなっていますので、未見の方はくれぐれもご注意ください。
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カテゴリ:映画ネタバレstory<マ・ヤ>( 8 )
<マ>
※完全ネタバレでstoryを紹介しております。未見の方はご注意ください。

・魔女の宅急便(1989,日)  ★★★★★★★★★☆(9点)
     監督 宮崎駿
     声の出演 高山みなみ  佐久間レイ  戸田恵子
<story> 13歳の魔女キキは、一族の慣習に従って、親元をはなれ自立の旅に出る。相棒は、黒猫のジジ。人間が暮らす海辺の街で、キキは新しい生活をはじめる。最初は、誰からも相手にされないが、パン屋のおソノさんと出会い、彼女の家に住まわせてもらうことに。キキは、パン屋を拠点に、宅急便の仕事をスタートさせる。最初の依頼は、プレゼントの黒猫の人形を届けること。しかし、途中でカラスに襲われ、キキは人形を落としてしまう。ひとまず、ジジに人形役をやらせることで危機を回避。さらに、人形を拾って修理してくれた画学生のウルスラと親しくなる。そんなある日、キキのもとに、パーティーの招待状が届く。持ってきたのは、トンボという少年。彼は、キキが街に降り立った日からしつこく声をかけてくる少年で、キキは邪険な態度をとっていた。が、突然もらった招待状に、キキは喜びを隠せない。パーティーは6時から。その前に、ひとつ仕事を片付けねばならない。それは、おばあさんが焼いたパイを、孫娘に届けること。しかし、途中で豪雨に遭って約束の時間を過ぎてしまい、さらに受け取った娘の冷たい態度に落ち込み、キキは高熱を出してしまう。おソノさんの看病で回復したキキは、おソノさんからお届けものを頼まれる。言われたとおりに持っていくと、そこにいたのはトンボ。おソノさんが仕組んだのだ。トンボの自転車に乗って街を走り回るうちに、キキはトンボに好意を抱く。しかし、トンボが華やかな服を着た友人たちと親しげに話しているのを見て、キキはイライラしてひとりで家に帰ってしまう。家に戻ると、キキにはジジの声が聞こえなくなっていた。さらに、空も飛べない。魔法が使えなくなってしまったのだ。落ち込むキキのもとを、ウルスラが訪ねてくる。自分も絵が描けなくなることがあるという彼女の話を聞き、さらにパイ焼きのおばあさんから素敵なプレゼントをもらい、キキは元気を取り戻す。そんな彼女のもとに飛び込んできた衝撃のニュース。街に不時着していた飛行船が暴走し、トンボが飛行船ごと空に投げ出されてしまったのだ。キキはトンボを助けるため、ホウキにまたがり、空を飛ぶ。街の人たちが固唾を呑んで見守る中、キキはトンボを救出する。こうして、周囲ともすっかり打ち解け、キキは充実した毎日を過ごすのだった。
<ひとことreview> ジブリ作品の中で、僕が一番好きなのがこの映画。出てくるキャラクターが、みんな温かくて愛すべき人たちなのが良い。ジジ、おソノさん、その旦那、パイ焼きのおばあさん、そのお手伝いのおばあちゃん、ウルスラ。すごく元気になれる、楽しい映画だ。魔女が主人公という形をとってはいるが、これは「自分さがし」であり、「子供から大人になる」ことを描いた物語。キキが途中で遭遇するスランプには、誰しも身に覚えがあるだろう。他愛ないことが、世界の終わりぐらい重大なことに思えて悶々と悩む、それは13歳世代の特権のようなものだ。そこから抜け出させてくれるのは、周囲の人たちのやさしさや励まし。自分は自分、他人と比べる必要なんてないんだ、という気付き。そして何より、大切な人を想う気持ち。こういう普遍的なテーマを、シンプルで楽しいストーリーの中で表現していることが素晴らしい。そこが、声高にメッセージを主張することに重きを置きすぎている『ハウル』や『もののけ』などの後期ジブリ作品と、決定的に違うところだ。自分に子供が出来たら真っ先に見せてあげたい、そんな素敵な名作だ。

・マラソン(2005,韓)  ★★★★★★★☆☆☆(7点)
     監督 チョン・ユンチョル
     出演 チョ・スンウ  キム・ミスク  イ・ギヨン  パク・ソンヒョン
<story> チョウォンは、マラソンとシマウマとチョコパイが大好きな20歳。自閉症のため、他者とうまくコミュニケーションをとれないが、母親キョンスクの深い愛情に見守られ、心優しい青年に育った。10キロマラソンで3位に入ったチョウォン。取材にきたマラソン雑誌の記者は、彼のフルマラソン挑戦を母親に提案する。キョンスクは、チョウォンにコーチをつける。コーチのチョンウクは元ランナーだが、飲酒事故の罰として200時間生徒への指導を命じられていたため、チョウォンのコーチを無償で引き受ける。チョンウクは最初マジメにコーチしないが、次第にチョウォンと心を通わせはじめる。しかし、キョンスクは、言葉遣いが汚く酒びたりのチョンウクと息子が親しくなるのが気に入らない。キョンスクは、フルマラソン挑戦は時期尚早と反対するチョンウクをクビにして、チョウォンを大会に出場させる。しかし、チョウォンは、完走を果たせずにリタイアする。そんな中、弟のチュンウォンが補導される。キョンスクは責めるが、彼は「兄だけでなく自分のことも見てくれ」と反論する。チュンウォンは、キョンスクの別れた夫から「父さんと暮らそう」と言われ、心が不安定な状態だったのだ。疲れはてたキョンスクは、自分の体調の異変を感じていた。ある日、チョウォンが駅で迷子になる。ホームで発見するが、チョウォンはシマウマ柄のスカートをはいた女性の尻を触ったため、女性の恋人からボコボコに殴られていた。息子を抱き締める母。そんな彼女に、チョウォンは「昔、僕が迷子になったのは、お母さんが手を放したからだ」と何度も呟く。彼女はショックを受け、胃痛で気を失ってしまう。病院で目覚めた彼女は、もう二度と息子の手を放すまいと誓い、マラソンももうさせないことを決意する。しかし、大会当日、チョウォンはこっそりスタート会場へ向かう。チョウォンは、制止する母の手を振り切って走りはじめる。チョウォンは、懸命に走る。母と買物するスーパーを、迷子になった駅のホームを、そしてシマウマが走る草原を、彼は走る。沿道の人々とタッチを交わし、ついにチョウォンはゴールする。そこには、母と弟の姿が。肩を寄せ合う3人。「家に帰ろう。」3人は、笑顔で歩きはじめるのだった。
<ひとことreview> これは、障害や難病についての映画ではない。家族を描いた物語だ。母親の苦悩を実にしっかりと描いている点が素晴らしい。彼女は、決して聖人ではない。心に闇を抱えている。コーチとの口論などを見ていると、確かに彼のほうが正論を言っているようにも感じられる(例えば、「彼がいないと生きられないのは、あなたのほうだ」という言葉)。しかし、そんな彼女を、いったい誰が責められるだろう。「私の願いは、息子より1日長く生きること。」死ぬまで息子の面倒をみるという彼女の覚悟は、僕の胸に突き刺さってきた。でも、彼らには、やはり親離れ・子離れが必要なのだ。その手段は、マラソン。マラソンのレースシーンが、また素晴らしい。今までずっと母親の手を放せなかったチョウォンが、沿道の人に対して手を差し出す。この瞬間、彼はついに社会とコミュニケーションをとり、母親から自立することができたのだ。ラスト、3人は抱き合い、こう語り合う。「家に帰ろう。」そう、たとえ手を放そうと、僕らにはいつだって「家」が、そして「家族」が待っているのだ。直球勝負の、素晴らしい家族物語。
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by inotti-department | 2006-02-21 12:53 | 映画ネタバレstory<マ・ヤ>
<ミ>
・ミッション・インポッシブル(1996、米)  ★★★★★★★★☆☆(8点)
   監督 ブライアン・デ・パルマ
   出演 トム・クルーズ ジョン・ボイト ジャン・レノ
<story> スパイ組織IMFのリーダー・ジムの元に、当局から新たな作戦指令が届く。それは、東欧に潜入しているスパイたちの情報が書かれた”NOCリスト”を盗み出した裏切り者・ゴリツィンを捕らえること。ジムの元に集まったのは、イーサン・ハントをはじめとする精鋭メンバー。ゴリツィンの現れるパーティー会場に潜入するが、作戦は失敗。イーサン以外の全てのメンバー、そしてジムも殺されてしまう。ひとり生き残ったイーサンの元に、CIAのキトリッジが現れる。キトリッジは、IMFの中に裏切り者がいて、その人間がリストを武器商人のマックスに売り渡そうとしていたと告げる。今回の作戦は、その裏切り者をあぶり出す作戦だったのだ。キトリッジは、唯一の生存者イーサンを裏切り者と断定し捕らえようとするが、間一髪イーサンは脱出する。アジトに戻ると、そこには死んだと思っていたジムの妻・クレアの姿が。イーサンとクレアは、マックスと接触し、手に入れたリストはCIAの用意した偽物だと伝える。イーサンはマックスに取引をもちかけ、本物のリストと裏切り者の正体を交換しようと申し出る。クリーガーとルーサーを仲間に加え、CIA本部からリストを盗み出すことに成功するイーサン。いよいよ、TGVの中でマックスと取引することを約束する。その前夜、イーサンの前に死んだはずのジムが現れる。彼は、裏切り者の正体はキトリッジであると告げる。しかし、イーサンはその瞬間、全てを理解する。裏切り者はジム。全ては彼が企て、クレアとクリーガーはその仲間だったのだ、と。当日。イーサンがマックスと接触する裏で、クレアはジムと落ち合っていた。しかし、ジムがマスクを脱ぐと、そこにはイーサンの姿が。クレアをはめるため、変装していたのだ。そこに現れた本物のジムは、観念して真実を告げる。ジムはクリーガーのヘリで脱出しようとするが、イーサンの阻止によって爆死する。全てが終わり、イーサンはスパイを辞めることを決意し、飛行機に乗る。そこに届けられたテープ。当局から、新たな指令が届けられたのだった。
<ひとことreview> 一級品の娯楽超大作。面白い。もともとのTVシリーズ「スパイ大作戦」を知っていると色々不満も出るのかもしれないが、全く知らない僕にとってはただただ単純に純粋に楽しめた映画だった。ブライアン・デ・パルマの演出もスピード感があって、少しも退屈を感じさせない。トム・クルーズのヒーローっぷりもまさにハマリ役。極めてシンプルで何のメッセージ性もないが、アクション・エンタテインメントのお手本のような映画だと思う。

・M:I-2(2000、米)  ★★★★★☆☆☆☆☆(5点)
   監督 ジョン・ウー
   出演 トム・クルーズ サンディ・ニュートン
<story> IMFのイーサン・ハントは、次の作戦に向けて、女泥棒ナイアと接触するように命じられる。イーサンとナイアは、瞬く間に恋に落ちる。そんなイーサンに命じられた新たな指令。それは、かつての彼の同僚アンブローズの計画を探り、人類を壊滅に導くウィルス「キメラ」を回収すること。この「キメラ」を開発した博士が飛行機でアンブローズらによって殺され、キメラと特効薬の「ベレロフォン」を奪われてしまったのだ。ナイアは、アンブローズの元恋人。当局は、ナイアをアンブローズの元に潜入させることを命じ、イーサンとナイアも渋りつつも作戦のために了承する。最初は、復縁した恋人という設定でうまく立ち回るナイアだったが、やがてアンブローズはナイアがイーサンによって自分たちのもとに送りこまれたスパイであることに気付く。一方、イーサンも、ことの真相を知る。「キメラ」と「ベレロフォン」は、製薬会社の社長マクロイが、金儲けのために博士たちに開発させたものだった。博士は、それを安全な場所に移そうと持ち出したが、マクロイを脅して莫大な利益を得ようと企むアンブローズによって殺されてしまったのだ。しかし、博士は「キメラ」を自らの体に注入して運んでいたため、アンブローズはまだ「キメラ」を入手できていなかった。「キメラ」は、製薬会社の中に保管されている。イーサンは、「キメラ」をアンブローズより先に手に入れるために、製薬会社に侵入する。「キメラ」を次々に破壊するイーサン。しかし、あと注射器1本というところで、イーサンの企みを察知したアンブローズが現れる。アンブローズは銃を向け、注射器を自分のところへ運ぶようにナイアに命じる。しかし、彼女はそれを自分の腕に刺してしまう。20時間以内に「ベレロフォン」を注入しないと、彼女は死んでしまう。アンブローズは、人間兵器となったナイアを町に解き放つことを計画する。一方、ナイアを救いたいイーサンは、アンブローズの仲間に変装し、アンブローズを騙して「ベレロフォン」を奪取する。激しい銃撃戦とカーチェイスの末、アンブローズを倒すイーサン。彼はナイアに「ベレロフォン」を注入し、2人は結ばれるのだった。
<ひとことreview> 人気シリーズの第2弾。僕は第1作は好きな作品だったのだが、この第2作は残念ながら全く楽しめなかった。ジョン・ウーの色は出ているし、トム・クルーズの色も出ているのだが、両者のテイストと「M:I」の世界観が全然噛み合っていないのだ。第1作が持っていた、クールでシャープでスタイリッシュな部分は全くもって影を潜め、ただの大味なアクション映画になってしまった。トム・クルーズは確かにカッコイイのだが、ジョン・ウー得意のスローモーションと合体することで、なんだかただのプロモーション・ビデオのようになってしまい、僕はむしろ笑ってしまった。あまり見所のない凡作。

・ミリオンダラー・ベイビー(2004,米)  ★★★★★★★★☆☆(8点)     
    監督 クリント・イーストウッド
    出演 クリント・イーストウッド ヒラリー・スワンク モーガン・フリーマン
<story> 親友エディとともに、ボクシングジムを経営するトレーナー・フランキー。彼は離れて暮らす娘に毎日手紙を出していたが、手紙は娘のもとには届かず、いつも戻ってきてしまっていた。そんなある日、彼の前に、女ボクサー・マギーが現れる。教えを懇願する彼女を、フランキーは「女には教えない」と相手にしない。しかし、マギーの熱意に負け、彼女を教えることに。マギーもまた、彼と同じく家族の問題で心に闇を抱えていた。父とは死別、弟は刑務所、母親は激太りの有り様で生活保護を受けていた。フランキーの教えのもと力をつけ、連勝街道を突き進むマギー。お金も稼げるようになり、母親に家を買うことを思いつく。しかし、母親は喜んでくれない。「家より金をくれ。余計なことをするな」と言われ、マギーは傷つく。その後も連勝を続けるマギー。しかし、フランキーはマギーをタイトル戦に挑戦させようとしない。彼はかつて、エディの無謀なタイトル挑戦を止められず、その試合でエディを失明させてしまったことをずっと悔いていたのだった。しかし、マギーの熱意に押され、ついにフランキーもタイトル挑戦を決意。マギーは優勢に攻めるが、相手王者がゴングの後に出してきたパンチをまともに食らい、マットに倒れこんでしまう。意識不明の状態に陥るマギー。目が覚めたとき、彼女は全身マヒの重症を負っており、もうボクシングはできない体になってしまったことを知り絶望する。フランキーは、毎日病室に通い、彼女に寄り添いつづける。そんなある日、マギーの母親が見舞いに現れる。しかし、母親は娘に財産の譲渡を迫り、権利書に強引にサインさせようとする。家族からも見放されたマギーに追いうちをかけるように、体の状態はさらに悪化。ついに、片足を切断することに。絶望したマギーは、フランキーに願い出る。「私を殺して。悔いはない」と。苦悩するフランキー。しかし、舌を噛み切って自殺しようとしたマギーを前に、彼女の想いを理解したフランキーは決意を固める。夜の病室へ忍び込んだフランキーはマギーの呼吸器を外し、注射を打って彼女を安楽死させる。フランキーは姿を消す。エディはフランキーをずっと待ちつづけるが、彼は戻らない。しかし、そんな中、ひとりの青年がジムに戻ってくる。彼は、かつてジムに通っていた弱小ボクサー。仲間から弱虫扱いされて袋叩きにあって以来、ジムに姿を見せなくなっていたのだ。「誰だって1度は負けるって言ったろ?」笑顔を見せる青年の姿を、エディは優しく見つめるのだった。
<ひとことreview> アカデミー賞主要4部門制覇の話題作。評判にたがわぬ力作だ。悲劇的な物語は、観る者にシビアな問いを投げかける。ずっと勝ち続ける人生などありえず、必ず人はいつか負ける日がくる。そのとき、人はどうやって自分の人生に光を与えるのか?マギーとフランキーが選んだ道は、あまりにも悲しいものだ。しかし、それは、互いを痛いほどに理解しあった2人だけが選びえた道だったのかもしれない。ラストシーン、ジムに戻ってくる青年の姿に、小さいが確かな光を感じた。「負けたら、またやり直せばいい」そういう道も、あっていい。
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by inotti-department | 2006-02-21 12:52 | 映画ネタバレstory<マ・ヤ>
<メ>
・メゾン・ド・ヒミコ(2005、日)  ★★★★★★★★☆☆(8点)
   監督 犬童一心
   出演 オダギリジョー 柴咲コウ 田中泯
<story> 塗装会社で働く沙織のもとを訪れた男・春彦。彼は、ゲイのための老人ホーム「メゾン・ド・ヒミコ」の経営者である卑弥呼の恋人。そして卑弥呼は、沙織の父親。しかし、母親と沙織を捨ててゲイ・バーをはじめて以来、絶縁していた。春彦は、1日3万で「メゾン」でバイトしないかと沙織にもちかける。死んだ母親の入院費を捻出するために多額の借金を背負った沙織は、金に目がくらんで「メゾン」へ。しかし、卑弥呼は末期ガンで、余命あとわずかとなっていた。沙織は最初、ゲイを毛嫌いするが、次第に住人たちと打ち解けていく。そんな中、住人の1人ルビイが倒れる。「メゾン」では面倒を見切れないため、住人たちは悩む。一方、沙織は、父である卑弥呼を許せずにいた。沙織は、「メゾン」内に飾られた母親の写真を発見する。そこに写っている母は、40歳。母は、27歳で別れて以来、卑弥呼とは会っていないはず。なのに、なぜ写真が?沙織は、住人たちとクラブへ出掛け、踊りあかす。そこで、春彦は沙織にキスをする。惹かれあう2人は、「メゾン」でセックスを試みる。しかし、できない。春彦には、女性をどうやって抱いていいのかがわからないのだった。卑弥呼は、沙織に告白する。母の40歳の誕生日に、会ってプレゼントをあげた、と。沙織は思い出す。母が死ぬ前、ボケて自分のことを「卑弥呼」と呼んでいたことを。卑弥呼は、沙織に「あなたが好きよ」と告げる。時は流れ、お盆。ルビイは、結局息子家族に引き取られる。しかし、ゲイであることを隠して引き渡した住人たちへ、沙織は怒りを爆発させる。「ただ怖くて押し付けただけ。ゲイのエゴ。息子さんがこれからどれだけ苦しむと思ってるのよ!」沙織は、「メゾン」を出て行く。その後、卑弥呼は息をひきとる。沙織は、卑弥呼の荷物を全て預かり、「メゾン」をあとにする。塗装の仕事に戻る。沙織。そこに届いた知らせ。あるイタズラ書きが発見されたため、それを塗装することになったのだ。イタズラ書きの写真を見た沙織は、現場へ行く。そこは「メゾン・ド・ヒミコ」。春彦ら住人たちは、笑顔で彼女を迎え入れる。壁には、「沙織に会いたい!」と書かれていた。
<ひとことreview> 『ジョゼと虎と魚たち』の犬童監督による、新たな傑作の誕生。ゲイに対する差別、ノーマルとゲイの間に存在する壁という問題を真っ向から受け止めたうえで、温かい視線を注いでいる。春彦が、そして住人たちがゲイでなければ、沙織はもっと素直にスンナリと彼らと心を通わせることができたはずだ。そして、父である卑弥呼とも。表面的には、沙織は父のことを許せないまま永遠の別れを迎える。しかし、ラストシーン、沙織は再び「メゾン」を訪れた。彼女は、住人たちにもう1度会いたい、と素直に願ったから。その沙織の心の中に、おそらく父親に対するわだかまりはなかったはずだ。沙織の感情の変化は、そのまま僕たち観客、ひいては社会一般の人たちの視点と重なる。これはとても難しい問題だけれど、きっと乗り越えることもできるはず。映画は、そう優しく語りかける。沙織というキャラクターを表情豊かに演じきった柴咲コウは、キャリア最高の演技。そして田中泯の存在感は、圧巻のひとこと。
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by inotti-department | 2006-02-21 12:48 | 映画ネタバレstory<マ・ヤ>
<ム>
・麦の穂をゆらす風(2006、英・愛・仏) ★★★★★★★★☆☆(8点)
   監督 ケン・ローチ
   出演 キリアン・マーフィー ポーリック・デラニー
<Story>1920年、アイルランド。長きにわたるイギリスの支配で、アイルランドの人々は苦しんでいた。デミアンは医者を志しロンドンへ行くことが決まっていたが、友人のミホールがイギリス警察によって殺されてしまいショックを受ける。それでもロンドン行きの列車に乗り込もうとするデミアンだが、列車の運転士がイギリス軍の乗車を拒否し勇敢に戦っているのを目撃し、アイルランドに残りイギリスとの戦いに参加する決意を固める。デミアンら仲間たちは、デミアンの兄・テディをリーダーにイギリスに反旗を翻す。しかし、すぐにアジトがばれ、イギリス警察によって幽閉されてしまう。テディは指の爪を剥がされるなど瀕死の重傷を負うが、警察内のアイルランド人の助けでなんとか脱出する。脱出後、デミアンは裏切り者が仲間のクリスであることを突き止め、自らクリスに銃を向け処刑する。戦いはさらに激化し、何よりもイギリスとの戦いを優先するテディらはあくどい武器商人らを重用したため、アイルランドの貧しい人たちにとって必ずしも味方ではない場面も出てくる。しかし、テディらの奮闘が実り、ついにアイルランドとイギリスは停戦に合意する。晴れて自由を勝ち取ったデミアンは、想いを寄せるシネードと結ばれる。しかし、掴み取ったかに見えた自由は、まやかしでしかなかった。条約の内容は、「アイルランドの自由は、あくまでもイギリス内の自治領としてのみ承認される」というものだったのだ。デミアンらは、再び立ち上がろうと決意する。しかし、その前に立ちはだかったのは、テディだった。テディは、一定の条件があるとはいえ、掴み取った自由を勝利への確実な第1歩として捉えており、これ以上の内戦はアイルランドにとってプラスにはならないと考えていた。条約を結んだアイルランド政府を支持するテディは、アイルランド新自由国軍としてデミアンらの蜂起を止めさせようとする。しかし、降伏を迫るテディの要求を、デミアンは断固拒否する。テディは、涙を流しながら、デミアンを処刑する。デミアンの死を告げるテディに対し、シネードは「二度と来るな」と泣き叫び、追い返すのだった。
<ひとことreview>カンヌ映画祭パルムドール受賞作。ズッシリと見応えのある、見事な映画である。内戦という悲しい現実の前に、引き裂かれていく兄弟の絆。2人とも決して間違っていないのに、悲劇的な結末を迎えてしまうことに、ただただ虚しさだけが残る。ひとつだけ言える確かなことは、暴力は暴力しか呼ばない、ということだ。どちらの言い分も正しかったとしても、あるいは明らかにどちらか片方が正しかったとしても、やはり私たちは武器を手にしてはいけないのだ。
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by inotti-department | 2006-02-21 12:48 | 映画ネタバレstory<マ・ヤ>
<モ>

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by inotti-department | 2006-02-21 12:47 | 映画ネタバレstory<マ・ヤ>
<ヤ>

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by inotti-department | 2006-02-21 12:46 | 映画ネタバレstory<マ・ヤ>
<ユ>
・雪に願うこと(2006、日) ★★★★★★★☆☆☆(7点)
   監督 根岸吉太郎
   出演 伊勢谷友介 佐藤浩市 小泉今日子 吹石一恵
<story>北海道・帯広のばんえい競馬場。学は、なけなしの全財産をウンリュウという馬に注ぎ込むが、あえなく敗退。無一文になった学は、調教師をしている兄の威夫を訪ねる。しかし、13年ぶりの再会にも、東京で会社を興すために母親を自分に任せて出て行った弟に対して、威夫は冷たく応じる。学は母親の居場所を尋ねるが、威夫は「施設に入っている」というだけで場所を教えようとはしない。威夫は、寝泊りをさせる条件として、学に厩舎の仕事を手伝わせる。ある夜、学の友人・須藤からの電話を威夫は受ける。切迫した声で学の居場所を聞いてくる須藤の様子にただならぬものを感じとった威夫が学を問い詰めると、学は、事業に失敗して会社が倒産し、さらに離婚したことを告白する。威夫は「お前にやる金はない」と冷たくあしらいながらも、引き続き厩舎で働くように命令する。最初は軽い気持ちで嫌々働いていた学だったが、晴子ら厩舎の人々のやさしさや威夫の情熱に触れ、次第に居心地の良さを感じはじめる。ある日、威夫は母親の暮らす介護施設に学を連れていく。学は母親に声をかけるが、重度の痴呆を抱える母親は息子と認識できず、学は落ち込む。厩舎での仕事に精を出す学が初めて担当することになった馬がウンリュウ。ウンリュウは敗戦続きで、次のレースでも勝てないと馬肉になってしまう運命にあった。そんなウンリュウに自身を重ね合わせながら、学は精一杯の愛情でウンリュウの世話をする。学の献身的な働きぶりを意気に感じた威夫は、ウンリュウをレースに出走させることを決める。ウンリュウに騎乗するのは牧恵。伝説的な名ジョッキーを父に持つ彼女もまた、学やウンリュウと同じく悩んでいた。父親は蒸発し、自身はめっきりレースに勝てない。騎手を辞めようかと思い悩むが、ウンリュウに賭ける学の熱意に心打たれ、最後の勝負に打って出る。レース前夜、威夫は学に、北海道に戸籍を移すように進言する。しかし学は、「明日、東京へ戻る」と伝える。レース当日。最後の坂を駆け上がり、先頭でゴールへと突き進むウンリュウ。そんなウンリュウのレース結果を見届けることなく、学は1人、北海道を後にするのだった。
<ひとことreview>極めて誠実に作られた感動作。北海道の大自然と馬たちの息遣いが伝わってくる美しい映像の中で、不器用にも精一杯生きようとする登場人物たちの生き様に心揺さぶられる。登場する誰も、完璧な人間ではないし、各々の悩みや傷を抱えている。それでも彼らは、必死に歯を食いしばって立ち上がり、まっすぐに歩こうとする。そんな彼らを象徴するようなウンリュウのラストレースは、とても感動的だ。しかもこの映画が素晴らしいのが、その感動を決して押し付けようとしないところ。結局、ウンリュウが勝ったのかどうかも映画の中では明らかにならないが、それでいいのだ。人生はわかりやすいハッピーエンドで終わるような単純なものではないし、レースは、これからも続くのだから。威夫を演じた佐藤浩市が出色の演技。
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by inotti-department | 2006-02-21 12:46 | 映画ネタバレstory<マ・ヤ>
<ヨ>
・容疑者 室井慎次(2005,日)  ★★★★☆☆☆☆☆☆(4点)
     監督 君塚良一
     出演 柳葉敏郎  田中麗奈  哀川翔  八嶋智人  筧利夫
<story>警視正・室井の逮捕。ことの発端は、黒木という青年が刺殺された事件。容疑者として浮上したのは、交番の警官・神村。執拗な取調べに耐えかね、神村は逃走。車にはねられ、即死する。現職警官が起した不祥事は、警視庁の失点。警視庁副総監と熾烈な権力闘争を繰り広げていた警察庁次長は、トップを獲るチャンスと喜ぶ。事件は被疑者死亡として処理されるが、神村と黒木が同じ栞を持っていたことに興味を示し、室井は捜査を続行。警察庁幹部は、これを心よく思わない。室井のライバル・新城も室井を説得しようとするが、真実を求める室井はとりあわない。そんな中、室井が逮捕される。容疑は、取調べ中の暴行・脅迫を容認したこと。告訴したのは、神村の母親だ。室井の弁護には新人の久美子がつき、一方、相手の弁護にはエリート弁護士の灰島が。告訴は、母親ではなく灰島主導で準備されたものだった。室井を慕う沖田の根回しで、室井は釈放される。室井は停職を言い渡されるが、新宿北署を拠点に捜査再開。次第に見えてくる真相。神村と黒木は、杏子という女性をとりあっていた。一方、杏子の借金は帳消しになっていた。しかし、捜査には執拗なジャマが入る。室井は謎の男に暴行され、灰島からは、捜査から手を引くように圧力をかけられる。また久美子も、灰島から弁護士を辞めるように脅される。さらに、警察内で怪文書が出回る。それは、室井が大学時代に、女を振り回して死なせたというものだった。混乱の責任をとる形で、室井は辞職を迫られる。そんな室井に、灰島は取引を持ちかける。捜査から手をひけば、告訴を取り下げるというものだ。しかし、久美子はそれを阻止。そんな久美子に、室井は過去を告白する。室井の彼女は、不治の病にかかった。室井は看病をするために、大学を辞める決意を固めた。それを知った彼女は、自殺したのだった。室井は再び捜査をはじめ、杏子を聴取する。そこに現れる新城。彼は、事件の真相を語る。杏子は、知人に黒木殺害を依頼。神村は、覚せい剤を横流ししてくれたり、借金を帳消しにしてくれたり、都合のいい男だったからだ。神村は、杏子の関与を知りながら、彼女をかばって黙秘した。そして、杏子は父親に頼み、灰島を雇った。大金を積まれ、灰島は真相をもみ消そうとしたのだ。そのために、真相に迫ろうとする室井をジャマするため、告訴を画策し、室井を脅迫したのだった。全てが明らかになり、真犯人は逮捕。室井への告訴も取り下げられる。新城は、室井に広島への異動を命じる。「警察には、あなたが必要だ」室井の新たな戦いがはじまった。
<ひとことreview> ”踊る”シリーズ史上最低の凡作。室井の罪や事件の内容に何の魅力もないのが、最大の問題だろう。物語は、大風呂敷を広げつつどんどん進んでいくが、観ているこちらの気持ちは全然乗っていかない。そして、明らかになる真相。これがまたヒドイ。結局、弁護士の陰謀や警察トップの権力闘争も、それぞれの説明はあるので納得はするが、殺人事件とは少しも繋がらない。小さな事件に振り回される(あるいは、それを利用する)警察組織や法の実態を描くことで、それらと戦う室井の虚しさと熱い思いを鮮明にするいう狙いはわかるのだが、あれだけ伏線を張っておいて、これはちょっとヒドすぎやしないか。カタルシスも盛り上がりも、そこには全くない。俳優陣は健闘しているだけに、脚本の粗さが余計に残念。
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by inotti-department | 2006-02-21 12:45 | 映画ネタバレstory<マ・ヤ>
   
映画・小説・音楽との感動の出会いを、ネタバレも交えつつ、あれこれ綴っていきます。モットーは「けなすより褒めよう」。また、ストーリーをバッチリ復習できる「ネタバレstory紹介」も公開しています。
by inotti-department
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