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当ブログでは、「あの映画(小説)、一度観たんだけど、どういう話だったかが思い出せない・・・」とお困りの方のために、映画(小説)のストーリーを完全に網羅したデータベースを公開しております。詳しくは、カテゴリ内の「映画(小説)ネタバレstory紹介」をご参照ください。なお、完全ネタバレとなっていますので、未見の方はくれぐれもご注意ください。
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> 『僕のニューヨークライフ』~ウディ作品はいつも安心~
『僕のニューヨークライフ』~ウディ作品はいつも安心~_e0038935_2274174.jpg満足度 ★★★★★★☆☆☆☆ (6点)
『僕のニューヨークライフ』(2003、米・英・仏・蘭)
  監督 ウディ・アレン
  出演 ジェイソン・ビッグス ウディ・アレン 
      クリスティナ・リッチ

NYで暮らす駆け出しのコメディライター・ジェリー。彼には、アマンダという同棲中の恋人がいた。奔放な性格のアマンダに振り回されっぱなしのジェリーだが、彼女のことを心底愛していた。しかし、ここ半年、アマンダは彼とのセックスに応じてくれない。ジェリーは、コメディ作家の先輩ドーベルに相談するが、風変わりな性格のドーベルは「彼女は絶対に浮気している」と断言し、一緒にカリフォルニアへ引っ越そうと提案してくるが・・・。


コメディ界の大御所、ウディ・アレン監督の待望の最新作。

まぁ、マンネリというか、なんというか、「これぞ、ウディ・アレン映画!」と言わんばかりのキーワードのオンパレード。ニューヨーク、セックス、精神科医、コメディ作家、ブラックジョーク、ジャズ・・・。

この人が作る映画っていうのは、良くも悪くも似たような雰囲気のものになる。だから、この映画も、「ウディ・アレンいいよね」って人には十分面白いと思うし、「ウディ・アレンは嫌い。わからん」という人には全然楽しめないと思う。まぁ、毎度のことだから、改めて言うこともないんだけれど(笑)。

僕は、もちろん前者。何が好きって、やっぱりあの彼の映画だけが持ってる独特の世界観なんだよね。例えば、冒頭のクレジットの出し方。例えば、バックで流れるジャズのBGM。例えば、時々イヤになるぐらい延々と喋りつづけられるジョーク混じりの会話。要するに、とってもオシャレなのです、僕にとってこの人の映画は(といっても、”新しい”という意味では全くなく。どちらかといえば、あの”クラシック”な感じがオシャレというか)。

この『僕のニューヨークライフ』に関しては、ストーリーや設定のアイデアに特別なユニークさは感じられない。物語だけを追うならば、過去に彼が作ってきた映画群の焼き直しでしかないと思う。その点は、時々こちらが驚嘆してしまうようなユニークなプロットを考えつくウディ・アレンを愛する僕としては、今回はちょっと残念。

<以下、ちょっとだけ終盤の展開のネタバレします。未見の方は、ご注意ください。>

その中で、興味深かったのは、後半の展開。主人公ジェリーがNYを出る、という展開は少し意外といえば意外だったかも。

ウディ・アレンといえば、NY。なんだかんだ言われながらも、彼自身も製作の拠点はずっとNYに置いてきた。その彼の分身とも言える主人公を、NYとバイバイさせるとは。そこで思い出されるのが、2005年製作の『マッチ・ポイント』(今年のゴールデングローブで作品賞にノミネートされるなど、非常に欧米での評価が高い作品。日本では、秋に公開とのこと。)から、彼が製作の拠点をロンドンへ移した、という話。

何か思うところがあったんだろうなー。ひょっとして、彼自身もさすがにマンネリを感じはじめていて、もう1度新しいテイストの映画を作りたいと思いはじめたのかな。もしかすると、そういう彼の想いが、主人公の行動、あるいはドーベルのアドバイスには反映されているのかもしれない。「自分やドーベルとは違う道を、ジェリーには歩ませたい」なんてね。

何はともあれ、相変わらずのウディ節は居心地サイコー。
これからも、オシャレで楽しい映画を作りつづけてほしいものです。
by inotti-department | 2006-03-11 22:43 | cinema
映画・小説・音楽との感動の出会いを、ネタバレも交えつつ、あれこれ綴っていきます。モットーは「けなすより褒めよう」。また、ストーリーをバッチリ復習できる「ネタバレstory紹介」も公開しています。
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